いつもの食卓からハレの日のごちそうまで、つい撮りたくなる食べもの写真。SNSでも「いいね!」を集める人気の被写体です。簡単操作で直感的に撮影できるスマホの利点を生かして、“しずる感”たっぷりの思わずお腹が鳴ってしまうグルメな写真を撮ってみましょう!
食べものを撮るうえでぜひ取り入れたいのが、画面を見ながら最適な距離を掴めるスマホの利点を生かした「引き」と「寄り」のテクニック。撮りたいもの、見せたい部分に応じて使い分けることで、もっとおいしい画が撮れますよ!
お皿やドリンクなど全体像を撮影したい場合には、ヨコ位置構図で「引き」の画がおすすめ。ただし、多くの要素を盛り込めるぶん散漫にもなりやすいので、見せたいものやポイントを絞り込みましょう。ここではサンドイッチの断面をメインに、全体を捉えています。
厚みや高さのあるものは、真横に近い角度から「寄り」で撮影してみましょう。思いきり被写体に近寄ることで背景のボケを出しやすくなり、一番見せたい部分が引き立ちます。サンドイッチの断面にぐっと寄ることで、フレッシュさがクローズアップされました。
「真上」から撮るメリットは、全体的にピントが合いやすくなること。ボケが生まれにくいぶん、見せたいものすべてをはっきりと写し出すことができます。「どこにピントを合わせるか?」といった悩みも解決! この写真のように、窓際の柔らかい光を使えば、テーブル全体的に均一に光が回ります。
また、「真上」からの撮影は、ましかく写真とも相性ぴったり。ましかくにすることで周辺の余分な情報がカットされ、主役の被写体をより具体的に見せることができます。実はこれがSNS映えの秘訣でもあるのです。
ピンチアウトとは、スマホの画面上に置いた2本指を広げるように動かし、画面を拡大させる操作のこと。カメラモードでは、被写体をズームするときに使います。スマホを被写体から離したまま「寄り」の画を撮れるため、影の写り込みが気になるときなどに使えるテクニックです。
スマホを離したままピンチアウトでズーム撮影。料理にあたる光をさえぎらないことで、透明感と瑞々しさが引き立つ「寄り」の画が撮れました。
スマホカメラのレンズは、写る範囲・ピントの合う範囲が広い“広角レンズ”。中心から離れるほど周辺に歪みが出やすくなる性質があります。そんなときこそ、ピンチアウト! ズームすることで被写体がグッと引き立ち、画面全体をまっすぐに見せることができます。
パフェのように高さのあるものは「タテ位置構図」でピンチアウトしてズーム。背景とのメリハリがつき、まっすぐ均等のとれた画になります。
背景がごちゃごちゃしていては、せっかくの料理も引き立ちません。そんなときは、少しズームするだけで、画面が整理されて被写体が引き立つことも。カフェの雰囲気は残しつつ、パンケーキが主役になるポイントを押さえました。
食べものは、明るい場所での撮影がキホン。窓際から入るやさしい自然の光が最適です。光を当てる方向は、真正面ではなく逆光(被写体の後ろ/画面上部から)が◎。後方から光を当てることで、料理自体をしっかり見せながら、テリやツヤといった“しずる感”を演出できます。
また、食べる直前も“しずる感”を撮るチャンス! 湯気や肉汁、とろみなど、出来たてのおいしさを切り取るときは、お皿が見切れるくらい料理にぐっと近寄るのがポイント。至近距離まで被写体にレンズを近づけられるのは、スマホカメラの大きな強みです。
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