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撮影の際は、ぜひ以下の2つのポイントを意識してみましょう。
花の撮影を楽しめるスポットはさまざま。沿道や公園はもちろん、庭園や植物園などに出かけてみるのもおすすめです。
広い範囲にピントを合わせ、手前も奥もくっきりと写し出す特性を持つスマホカメラは「寄り」よりも「引き」、背景を含めた全体の撮影に向いています。
その反面、雑多な背景やうるさい枝ぶりが顕著に写し出されてしまうことも。メインの被写体をより引き立たせるためには、出来るだけシンプルな背景を選ぶこと、花を美しく切り取れるポイントを探ることが大切です。
周辺の様子は伝わるもののイマイチ画面が整理されていない印象(1)。
思い切りレンズを近づけてマクロで撮影することで、生き生きとした花の表情を切り取りました(2)。
にぎやかな背景が写真のアクセントになる場合もあります。
広範囲にピントが合った平面的な写真(1)。
メインの花にしっかりと寄ることでメリハリがつき、背景の花たちが主役を引き立てる装飾として効果を発揮しています(2)。
背景選びと同じく重要なのが、光。同じ花でも撮影する向きを変えることで光の当たり方が変わり、その印象は大きく違ったものになります。
強い光が直接が当たる順光では、影が濃く、深い色みに(1)。
日陰・逆光の状態では、花の艶やかさが引き立つ柔らかな印象に(2)。
特に花びらの色みが明るく薄いものは、直接強い光が当たると輪郭が失われてしまいます。日陰や光の穏やかな時間帯を選ぶと良いでしょう。
花の撮影に最適なのが、逆光。花びらや葉に光が透けることによってディテールが強調され、美しさが伝わる写真に仕上がります。
逆光で撮影する場合、露出補正で花を明るくすることもお忘れなく。
なお、雨あがりも絶好の撮影タイミング。特に赤や紫といった濃い色の花ほど、きれいな色みを写し出すことができます。
したたる水滴や雨に濡れ濃くなった葉や花びらの色みには、自然のものだからこその美しさが宿っています。
縦に長いお花はタテ位置、横に広がるお花はヨコ位置で撮影するのがベター。生い茂っている小さな花なども比較的ヨコ位置が向いています。
また、全体像を収めるのが難しい花木のように高く広く枝を伸ばすものは、一部分だけを大胆に切り取って撮影するのもおすすめ。
背景と同化してしまっている梅の木(1)も、青空をバックに一部を切り取ることで花の色みが引き立ち、のびのびと枝を伸ばす様子が感じられる一枚になりました(2)。
基本的に、ピントを合わせた位置から背景が遠い方がより強くボケます。スマホカメラで撮影する場合、少しズーム(画面をピンチアウト)してからピントを合わせることで背景のボケが生まれやすくなります。
お花のように、より細部の美しさを写し出したい場合には、外付けの「マクロ(接写)レンズ」を使うのもひとつのテクニック。
スマホカメラの最短撮影距離は約5cm、一方マクロ(接写)レンズでは約1cmまで近づくことができるので、ボケやすいいつもとはひとあじ違ったニュアンスのある柔らかいボケをつくり出すことができます。
ここでは、同じ花を撮り比べてみました。
通常のスマホカメラの場合、背景はある程度の輪郭を残したまま滲むようにボケています(1)。
マクロ(接写)レンズを装着した場合では、背景がキラキラと玉状になる“玉ボケ”が生まれ、より花そのものの色形が強調される写真になりました(2)。
好みやイメージに合わせてレンズの特性を使い分けることで、表現の幅はさらに広がるでしょう。
今回ご紹介したテクニックと合わせて、スマホカメラのキホン<撮影機能編>にも覚えておくと便利なコツが満載です。ぜひご参考ください。
季節を彩る花たち。光の当たり方や角度を意識して撮影することで、その美しさを永遠に残すことができます。常に持ち歩いているスマホカメラだからこそ撮れる花の表情をぜひ見つけてくださいね。
機材協力:ShiftCam/グレイスリンクス・エンタープライズ株式会社
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