Emiのコラム- vol.31
<後編>子どものお絵かきを、標本箱に。
日々の小さな思い出の残し方。
「みつかる、私たち家族の“ちょうどいい”暮らし」をコンセプトにOURHOMEを運営する、Emiです。
何気なく描いた絵や、家でつくった折り紙など、幼稚園や小学校でつくる作品のほかにも、子どもたちが生み出す小さな思い出は日々増えていきますよね。
前回の「子どもの作品を写真で残すコツ」に続き、兵庫県・西宮で絵の教室の先生をされているまりさんに、今回は「日々の小さな思い出の残し方」を聞いてみました。
「ここに入れてね!」で管理をラクに
まりさんには、4歳と2歳のお子さんがいらっしゃいます。
お子さんがおうちで描かれた絵をどうやって残していますか?とたずねると、「子どもが描いた絵や折り紙の作品を自分で入れられるように、ポケットを吊り下げています」と写真を見せてくださりました。
こんなふうに子どもが自分で入れられる仕組みがあると、紙があちこちにバラバラにならず管理がラクになりますね。
わが家も、双子の子どもたちが小さかった頃は、子ども別に箱を用意して、どんどん放り込んでもらう仕組みをつくっていました。なつかしいな〜。そうそう、小学6年生になった今ではお絵かきはほとんどしなくなったけれど、私が書いた、留守番の置き手紙にお返事をくれることがあって、それは写真に撮ったり、「かぞくのきろく」アルバムの大きなポケットに直接残したりしています^^
標本箱にして、立体的に残す
まりさんは、「ここに入れてね!」のお絵かきポケットがいっぱいになったタイミングで、残しておきたいものを選びだして、標本箱をつくってみたそう。
さすが、まりさんのセンス!^^紙を立体的な標本箱にして残すなんて、考えたこともなかったです!
標本箱の中に入れている4歳の娘さんが描かれた絵をよく見ると、どれもカラフルに縁取られています。
聞けば、絵の後ろに色画用紙を貼っているそう。
「ほとんどの絵がチラシの裏紙やコピー用紙など白い紙に描いてあり、そのまま入れると箱の中が全部真っ白くなってしまうので、色を足してメリハリをつけています。
それに、薄い紙だとペラペラしてしまうんですが、画用紙の厚みで自立できるように。そうすることで、奥行きを感じるようにレイアウトできるんです^^」とまりさん。
画用紙を貼るというほんのひと工夫で、立体的に残すことができるんですね!
標本箱はネットでお手頃なものをみつけられたそうです。買い物上手!
親の残したい!という気持ちも大事
標本箱に残すものは、お母さんであるまりさんが選んでいるそう。
- これは、長い時間をかけて描いていたな〜
- 子ども自身も気に入ってそう!
- 顔、花、名前など“はじめて描けた”もの
などを残すようにしていると、教えてくださいました。
まりさんは、子どもがつくった作品のどれを残すかは、親がこれを残したい!という気持ちも大事にしてほしいとおっしゃいます。
「作品は、つくっているとき、描いているときの楽しさもものすごく大事だけれど、完成したものを誰かに見てもらうからこそ作品の意味が生まれるのかなぁと思っています。
作品展でたくさんの人に見てもらったり、おうちでお父さんやお母さんに見てもらったり。そうやって自分を大切にする気持ちが育っていく気がするんですよね。だからもし、子ども自身がもういらないと言ったとしても、親がそれを残したい!と思うなら絶対にとっておいてほしいですね〜。」
という言葉に、うんうんと大きく頷きました。
私も子ども自身の意見はすごく大事にしていますが、大きくならないとその作品の魅力に気づけないこともあると思っていて。
親がいいと感じたものは残していい。残すことで自分を大切にする気持ちにもつながると伺って、それで良かったんだとうれしくなりました。
まりさんに伺った「子どもの作品を写真で残すコツ」と、「日々の小さな思い出を標本箱にするアイデア」。
子どもたちの作品をすべてそのまま残しておくのは難しいからこそ、飾るものと写真で残すものを分けたりして、メリハリをつけて見返せるようにしたいなと感じました^^
●プロフィール
おざきまりさん
高校の美術、小学校で図工の教員などを経て、 2014年より兵庫県・西宮で絵の教室「ミヤパゴス」をスタート。4歳と2歳の2児の母。