スペシャル記事- vol.24
“風景の中に人がいる”ぐらいが、ちょうどいい。
キャンプ写真の撮り方。
7年前から、ご夫婦でキャンプを楽しんでいらっしゃるsakikoさん。
現在は、5歳、3歳、1歳の3人の子どもたちも一緒にキャンプに行き、たくさんの写真を撮られています。
sakikoさんが撮られる写真は、飾らない家族のありのままの姿が写っていて、その場の空気感が伝わってくるよう。今回はsakikoさんに、「キャンプ写真の撮り方のコツ」と「旅を満喫するためのカメラ選び」について伺いました。
撮る時に声をかけるなら、
「そこで、好きなことしてていいよ〜」
――今日はよろしくお願いいたします。sakikoさんが撮られるお写真は、キャンプならではの風景の中にお子さんの自然な表情が写っていらっしゃいますよね。子どものピース写真ばかりになってしまう…というお悩みもよく伺うのですが、お子さんがカメラを意識しすぎないようなコツがあるんでしょうか?
sakikoさん
「まず、子どもたちには写真を撮るよ〜と言わないようにしています。写真を撮ると伝えると、構えちゃってぎこちなくなるんですよね(笑)。だけど、いい感じだなと思った場面は残しておきたいので、子どもたちに動いてほしくないときは『そこで、好きなことしてていいよ〜』と声をかけています。それで、私がぐるっと回って撮る感じです。
それから、もし子どもたちがピースをしたら、それをやめてとは言わないようにしています。『ピースしないで』と言っちゃうと、写真を撮られること自体が嫌になってしまうかもしれないし、ピースした写真もかわいくていいなと◎」
“一歩引く”ことを意識して。
「風景の中に人がいる」ぐらいがいい感じ。
――なるほど〜! その場で好きなことをしてもらうと、カメラを意識しすぎず、撮りたい場所で写真が撮れるんですね! もうひとつ、子どもに近づいた写真ばかりになってしまう…というお悩みも多いようですが、sakikoさんが気をつけていらっしゃることはありますか?
sakikoさん
「やっぱり子どもの笑顔はかわいいし、ついつい近づきたくなる気持ちはよくわかります。でも、旅先、特にキャンプの写真なんかは、人がメインというよりは、“風景の中に人がいる”ぐらいがいいのかなと思っていて。だから私は、キャンプでは一歩引くことを意識して写真を撮っているように思います」
sakikoさん
「これは、私が今いちばん気に入っている写真です。水汲みから戻ってきたときに、テントの前に家族みんながそろっていたんですね。何度も家族会議を開いてやっと迎えた思い入れのあるテントと、後ろに広がる風景と、家族と。
近寄りすぎずに、目で見たありのままを残したいなと思って撮った1枚です」
キャンプを満喫するために、
「フィルムカメラ」を選ぶことも。
――キャンプ写真のたくさんのコツをありがとうございます。sakikoさんは写真を撮るために、キャンプ中カメラは常に持ち歩かれているんですか?
sakikoさん
「キャンプの思い出をたくさん写真に残したい気持ちはあるんですけど、ずっと写真ばかり撮って、キャンプを純粋に楽しめないのは嫌だなと思ってるんです。なので、あえてフィルムカメラを持っていくことも多いです。
フィルムカメラだと、撮ってその場で確認もできないから、1枚撮ったらそれでおしまい。デジタルだと、どんな写真が撮れたか見られるじゃないですか。目つぶっちゃった!とか、もうちょっとこっちの角度からの方がいいかな〜とか。そうすると、何枚も撮っちゃうんですよね。ごはんの写真をたくさん撮っているうちに、冷めちゃったこともあって…。
だから、キャンプの目的を写真を撮ることにしないために、フィルムカメラもよく使います。デジタルでも、これでおしまいってできたらいいんですけど、つい欲が出てきちゃうんですよね(笑)。
ちなみにフィルムは現像に出すとデータでもらえるので、どんな写真が撮れたかを確認するまでに時間はかかるけれど、SNSでのシェアなどには困らないですよ」
――あえて制限をつくることで、キャンプを思い切り楽しめるようになるんですね。キャンプ以外でも、旅先や子どもとちょっと公園に出かける時などにもいいなと思いました。今日はたくさんお話を聞かせていただき、ありがとうございました^^
●プロフィール
sakikoさん
5歳、3歳、1歳のお子さんがいらっしゃる3児の母。7年前からご夫婦でキャンプが趣味で、キャンプのある暮らしをインスタグラムで発信中。@hhnnrrr_camp