スペシャル記事- vol.26
子どもの“この夏”は一度だけ。
花火や水遊びの写真をいい感じに撮るには?

「花火の写真を撮りたいけれど、顔が暗くなっちゃう〜」「水遊び中を、いい感じに撮るのが難しい」子どもたちの夏の思い出を写真にばっちり残したいけれど、なんだかうまくいかない…ということがありますよね。
そんなお悩みを解決するために、フォトグラファーのtommyさんにお話を伺いました。

tommyさんは、お子さんが生まれたタイミングでカメラをスタート。「かわいい姿をもっとうまく撮りたい〜!」と写真の世界にどんどんのめり込み、今ではプロとしても活躍されるように。今回は、そんな親とプロの両方の視点をもつtommyさんに、花火や水遊びなど、夏休みの思い出を写真にばっちり残すコツを教えてもらいました。(写真の世界がぐっと広がる、カメラの機能のQ&Aもお届けします◎)
Q.花火の写真
真っ暗で子どもの表情が見えなったり、煙で顔が隠れてしまったり…。うまく撮れません…。
A.夜ではなく、日が暮れ始めた夕方がベスト。「煙の少ない花火」を選ぶのも◎

花火は暗くなってから撮ると、すごく撮りづらくなってしまうんです。なので、真っ暗になる前、ちょっと薄暗くなってきたかな?という頃に始めるのがおすすめ。そうすると、顔が暗すぎて見えないことがなく、花火もきれいに撮れます。
あとは、「煙の少ない花火」もぜひ使ってみてほしいですね。写真が撮りやすいだけでなく、子どもが咳き込みにくいという良さもありますよ。
Q.水遊びの写真
海やプールなどで水遊びをしている写真、雰囲気がある感じで撮るには、どうしたらいい?
A.ポイントは水しぶき。波紋や光の反射を写すのもいい雰囲気に。

水遊びの写真は、水しぶきがあると雰囲気がすごく出ると思います。子どもたちに「こっちに向かってお水パシャパシャして〜!」とお願いすると、水しぶきと一緒に撮りやすいです。ただ、カメラが濡れないように気をつけてくださいね(笑)。
それから、水は波紋や光の反射でキラキラしているところもきれいなので、子どもの足が水につかっているところを撮るのも、夏らしい雰囲気が出ると思います。
Q.動き回っている写真
旅行先ではしゃいで動き回っている子どもたち。いい表情をしているけど、動きが早くてブレてしまいます…。
A.カメラで撮影しているなら、顔にピントを合わせる「瞳AF」モードを使ってみて。

多くのカメラには、動いているものに常にピントを合わせるモードがついているので、それを使うとブレずに撮れるようになります。あとは、シャッタースピードが遅いとブレやすくなるので、私は動いている子どもを取るときは、スピードを1/500以上に設定して撮っています。
でも、ブレている写真も躍動感があってすてきだな〜と思います^^(私自身、あえてシャッタースピードを遅くして、ブレた写真を撮ることも)
Q.カメラの機能
オートモードばかりで、カメラの機能が使いこなせません。「これだけは覚えておくといいよ!」というのを知りたいです。
A.「絞りをかえる」を覚えるだけでも、写真がぐっといい感じに。

私のいちばんのおすすめは、オートモードをやめて絞りを調整すること。カメラにAやAVモードというのがあると思うんですが、それにすると自分の好みで背景のぼかし具合を変えることができるんです。絞りの数字を小さくすると背景がぼけて、逆に大きくするとくっきり。子ども2人が離れた場所にいても、2人にピントを合わせることもできます。
背景がぼけた写真が撮れると、「わぁ〜、背景のぼけたきれいな写真が撮れた!」とテンションが上がって(笑)、カメラでの撮影がどんどん楽しくなると思います◎
機能ではないですが、レンズを単焦点レンズにかえると絞りの数字がもっと小さくできるので、背景をよりぼかしたい方はぜひ試してみてくださいね。見え方がガラっとかわると思います。
夏休みの写真のお悩みとして、そもそも夏らしいイベントがなくて…という声もお寄せいただいたのですが、tommyさんは「夏らしい写真を撮るために、あえてイベントを計画する」ようにしているそう。

「ちょっとスイカ割りをするだけでも、親も写真を撮るのが楽しく、子どもたちも夏の思い出ができてうれしい!と、家族みんながハッピーになれるんです◎」と教えてくれました。
まだまだ夏まっさかり。花火や水遊び、虫取りや浴衣でお散歩など、夏休みならではのイベントと写真を、ぜひ親子で楽しんでくださいね^^
●プロフィール

tommyさん
7歳と5歳の母。子どもが生まれたことをきっかけにカメラをスタート。現在はプロのフォトグラファーとしても活躍中。
@tommy_coconarq
*写真ご提供すべてtommyさん