スペシャル記事- vol.15
Emiさんがプロのカメラマンに聞きました!
「子どもの写真を撮るときの3つのコツ」
おうちで子どもと一緒に過ごすことが増えたこの春。
子どもと向き合って、大変なこともたくさんあったけれど、子どものかわいさやこんな一面もあったんだ!と改めて気づいたこともあるのではないでしょうか?
写真整理アプリ「かぞくのきろく」の開発にも携わっている、整理収納アドバイザーのEmiさんは、子どもと過ごす時間が増え、子どもの写真を撮る機会も以前より多くなったそう。
そして今回は、13歳と6歳の母であり、プロのカメラマンでもある田中芳香さんに、Emiさんが「親が子どもの写真を撮るときのコツ」を伺うことにしました。
食べこぼしも散らかった部屋も、シャッターチャンス
Emiさん
「今日はよろしくお願いいたします。今回はカメラマンさんの視点から、子どもの写真の撮り方について教えていただきたいなと思っています。おうちでお子さんと過ごす時間が増えた方もたくさんいらっしゃると思うんですが、家の中で写真を撮るときのコツってありますか?」
田中さん
「私が子どもを撮るときに意識していることのひとつが、クスッと笑える瞬間を撮るということです」
Emiさん
「クスッと笑える瞬間、例えばどんなときですか?」
田中さん
「例えば、ごはんを食べこぼす瞬間とか(笑)。
子どもを見ながら、ちょっと想像してみるんです。あ、なんかお皿から落としそうだな〜と思ったら、その様子を見ながら、カメラやスマホをそっと構える感じで。そして、やっぱりこぼした〜!という瞬間をパシッと撮るんです」
Emiさん
「なるほど〜! 子どもがごはんをこぼしちゃったり、お母さんのやることが増えると、ついイライラしてしまうことも少なくないと思うんですよね。でも、そのときにそれをシャッターチャンス!と思えたら、カメラを通して客観的になれるというか、気持ちがちょっと軽くなるかもしれないって思いました」
田中さん
「赤ちゃんのつかみ食べが始まった頃なんかも、テーブルの周りがもうすごいことになりますよね(笑)。でも、カメラがあると、散らかっているほうが絵になるんですよ」
Emiさん
「散らかっているほうが絵になる! それ、名言ですね!(笑)」
田中さん
「食べこぼしも、おもちゃを部屋中に散らかすのも、写真に撮ろうと思うと、やるならとことんどうぞ〜!という気持ちになれちゃうんです(笑)
写真を撮ることを、英語で【Shooting(シューティング)】って言うんですけど、ハプニングやいたずらの瞬間をパシっと撮れたら、よっしゃ〜!って、自分もすごくご機嫌になれます。
だからカメラはいつでも使えるように、すぐ手に届くところに置いておくのがオススメです」
「子供が撮ってほしい写真」をまず1枚
Emiさん
「すごく参考になりました^^ でも、中学生ぐらいになってくると、カメラに気づいてしまうというか、同じ撮り方は難しいのかなとも感じたんですがどうでしょうか?」
田中さん
「そうですね。年齢が高くなるとカメラを意識するし、どうしても照れが出てきます。
なので、私が中学生以上のお子さんや大人の写真を撮るときには、まず相手の望む1枚を撮るようにしているんです」
Emiさん
「最初から、自分が撮りたい表情を狙わないってことですか?」
田中さん
「プロフィール用の写真を撮るときなんかもそうなんですけど、まずご本人の中にある『こう撮ってほしいな』という写真を撮ってあげるんですね。女の子だったら、その子が自分でかわいいと思える角度、目線で撮ってあげる。そうすると、いい写真を撮ってもらった〜!って、すごくリラックスして、そこから自然な表情が出てくるんです」
Emiさん
「あ、私も思い当たる節があるかも…! 著書や雑誌の撮影などでカメラマンさんが、まず私が思ういい表情を撮ってくれて、それからこんな感じもどうですか〜?って、どんどん自分が知らない自分に出会えるというか」
田中さん
「まず、撮られる人を満たしてあげることが大事なんです。デジタルだから写真は何枚でも撮れるし、あせらずにリラックスした雰囲気をつくるのが自然な表情を引き出すコツですね」
カメラの後ろで、お母さんも口角を上げて
田中さん
「もうひとつ子どもをリラックスさせるコツは、カメラを持つお母さん自身が楽しむこと。カメラで目は隠れていても、子どもたちから口や表情は見えているんですよね」
Emiさん
「そっか〜。お母さんも口角を上げるんですね!」
田中さん
「いい写真が撮れると、自然と笑顔になるだろうし、お母さんが楽しそうだと子どもたちもほぐれていきます。にこにこ笑ってカメラを構えてくださいね(笑)」
田中さんが教えてくださった、子どもの写真を撮る3つのコツ
・食べこぼしやいたずらの瞬間をねらう
・まず相手が望む写真を撮る
・カメラを持つお母さんも笑顔になる
これを覚えておけば、イライラしてしまう出来事がシャッターチャンスになったり、小さな工夫でリラックスした表情を引き出せたり、子どもの写真を撮るのがますます楽しくなりそうですね。
梅雨でお家で過ごすことも多いこの時期、ぜひ取り組んでいただけたらと思います。
(写真:田中芳香さん *2枚目のみOURHOME)
●プロフィール
田中芳香さん/フォトグラファー
13歳と6歳の母。出産をきっかけにママ向けのカメラ教室をスタート。「OURHOMEくらしのレッスン」でも講師を務める。NAPSNAP主宰。