子供の写真の上手な撮り方は?

初心者でもできるポイントを教えます

 

最近は、スマホでも本格的な写真が撮れるようになりましたが、子供の成長の軌跡は一眼レフでちゃんと撮影したいものです。

くっきり笑顔に背後をぼかしたプロが撮ったような写真を残せるのも、一眼レフならではの魅力といえるでしょう。

そこで、この記事では、カメラ初心者でも一眼レフで上手に子供の写真を撮るポイントを解説します。また、最後のほうではスマホ撮影のコツも紹介します。

 

 

テクニックより先に、子供と向き合うことが大事

 

子供の自然な笑顔や生き生きとした動きを撮るためには、子供がリラックスしていることが大事です。

写真に夢中になるのではなく、子供に向き合って遊びながら撮影することで、自然な姿を引き出すことができるでしょう。プロのカメラマンは、必ずといっていいほど撮影前にコミュニケーションを取り、相手の気持ちをほぐしてから撮影しています。

お出かけ先で、いきなり撮影モードになってしまっては、子供の表情はこわばってしまうかもしれません。機嫌を損ねて笑ってくれなければ、自然な姿や表情などを撮ることはできないでしょう。そのため、テクニック以前にいつものママやパパでいることがまず大切なのです。

 

 

上手な写真の構図テクニック

 

多少写りが悪かったり構図が変であったりしても、子供の写真はそれぞれに愛着があるものです。しかし、写真をたくさん撮ったのに気に入る写真が少ないなどと悩んでいるなら、アングルと撮影場所を工夫してみましょう。

 

子供と目線を合わせる

 

「子供の写真の背景が床ばかり」というような場合、写真を撮るときに普通の姿勢で取っていませんか。

子供と目線を合わせるようにしないと、どうしても上からのアングルになってしまいます。しゃがんでカメラを構えるだけでは少し足りないので、できればカメラの位置を子供の首・胸あたりまで下げましょう。

こうすることで、子供のよい表情を捉えやすくなります。さらに、この角度で撮影すると子供の背後に風景などが入りやすくなるのもよいところです。色彩的にもバリエーションが出やすいですし、どこで撮影したのかも分かりやすくなるでしょう。

特に、自宅に飾るような写真は、子供の成長の軌跡などはもちろん、場所や撮影日なども含めて記念になるものです。

可能なら地面スレスレのローアングルも試してみましょう。これは、猫などペットの視線で子供を眺めるようなアングルです。この角度にすると青空などが写り、開放的な構図になります。

また、いつもの見ている角度では分からなかった子供の表情やしぐさのチャームポイントに気づくかもしれません。撮影場所や構図を選んで、非日常やアートな写真に挑戦してみるのもよいでしょう。

ただし、下から撮影する場合はズームで取ると距離が足りなくなりやすいため、広角レンズ(※広い範囲が写るレンズのこと)を使うのがおすすめです。

地面スレスレで撮影する場合、ファインダーをのぞくのが難しい面もあります。「バリアングル」という自由に角度調節ができるディスプレイが付いた一眼レフも販売されているので、これからカメラを購入する人は検討してみるとよいでしょう。

 

 

子供をアップで撮る

 

特に、意識しないで撮影をしてしまうと、全身の写真ばかりになってしまいます。下手をすれば、いかにも記念撮影といった感じになってしまい、まったく面白みがなくなってしまうでしょう。

 

なかには、「雑誌などに載っているような構図は思いつかない」というカメラ初心者の人もいるかもしれません。その場合、手軽に変化が付けられるのは、子供の顔を思い切りアップで撮影する方法です。

 

顔全体が入らないほどのアップ写真は、他の写真と並べたときによいアクセントになるでしょう。また、小さな耳や鼻、産毛など、後から見ると貴重で愛おしい成長記録として残ることも多いのです。

もちろん、顔だけでなく手や足のアップなどの写真も面白いでしょう。このような写真は、意図せずアートのような写真になることがあるのも隠れた魅力です。

例えば、モノトーンやセピアに画像処理した写真を壁などにかければ、とてもおしゃれに演出できるのではないでしょうか。

 

子供の写真は、ともすれば典型的な家族写真やわが子の自慢のようになってしまい、センスが悪くて人に見られるのが恥ずかしいと思う人も少なくありません。しかし、これならさりげなく、おしゃれに子供の写真を飾れるでしょう。


 

 

撮影場所を選んで撮る

 

日光や明るさなども考えて撮影場所を選んでみましょう。例えば、同じ室内でも白い壁に囲まれた場所で子供を撮影すれば、光が回りやすく明るい写真が撮れます。

リビングの窓付近など十分な光が差し込む場所を選ぶのもよい方法でしょう。ただし、逆光になってしまうのと、光が強すぎて柔らかみが出にくいことから、カーテンやレースで光を弱めるのがコツです。

このようにすれば、室内でもフォトスタジオなどで展示されているような温かでふんわりした雰囲気などを出しやすくなります。

屋外で撮影する場合、木陰はとてもよい撮影ポイントの一つ。なぜなら、木陰に子供を立たせて撮影すると背景は必ず明るくなり、半逆光の写真が簡単に撮れるからです。

太陽の位置の影響も出にくいため、場所や時間帯を問わず撮影できます。お出かけ先では、撮影ポイントになりそうな木立を探しておきましょう。

ちなみに、写真に写った緑と観葉植物の相性は抜群です。お気に入りの子供の写真と、観葉植物で統一感のあるインテリアを目指してみてはいかがでしょうか。

自然なシーンを撮影

 

子供の写真を撮影するときは、つい「こっちを向いて」と言ってしまうものです。もちろん、それは悪いことではありませんが、いつも同じように撮影していると写真もカメラ目線のものばかりになってしまいます。

 

また、「笑って」「ポーズとって」などと声をかけることも、子供にカメラを意識させてしまうことの一つです。実は、撮られたことを本人が気づかないぐらいのほうが、思い出に残る写真を撮れることが多いのです。

 

そのため、さりげなくシャッターを押すことを心がけてみてはいかがでしょうか。ただし、単焦点レンズ(※焦点距離が50mmや70mmなどと決まっているレンズのこと)では子供に接近することも多いかもしれません。

どうしてもカメラを意識されてしまいがちなため、そういう場合は、ズームレンズを使って遠くから撮影すると自然な子供の姿を撮れます。


 

 

上手な写真のカメラ設定テクニック

 

子供の写真は、カメラの設定を少し工夫するだけで劇的によくなります。ここでは、オート撮影も便利クニックをカメラ初心者にも分かりやすく解説するので確認していきましょう。

 

 

カメラの絞り(F値)を設定する

 

カメラの絞り(F値)とは、レンズを通る光量の設定値のことです。F2やF5.6のように表示します。数字が大きくなるほどレンズが絞られて光の量が減り、逆に小さくなるほどレンズが開いて光の量が増えます。

この絞り(F値)こそ、一眼レフ、ミラーレスを使いこなすための重要な設定の一つです。まずは、フルオートから一歩進み、Avモード(絞り優先)に挑戦してみましょう。(※ちなみにAvと表記するのはキャノンのみで、他のメーカーではAと表記されています)

AvモードはF値(絞り)の数値を自分で変更できる一方、シャッタースピードはオートで決まるモードです。Avモードは、F値を小さくするとピントが合う範囲が狭くなります。

例えば、単焦点レンズなどを使ってF1.8程度に設定すると、鼻にピントが合っているのに目がぼやけているなどの現象が起きます。つまり、ピントを合わせた位置から離れるほど背景がボケやすくなるのです。例えば、木陰で子供の顔を撮影した場合には、背景がぼやけ子供主体の写真が撮影できます。

F値が小さくなるとシャッタースピードが速くなり、ブレにくくなることが特徴です。そのため、動き回る子供の姿もくっきり撮影することができます。

「手ブレ防止の性能が悪いのかな」などと悩んでいた人は、試しにAvモードでF値を小さくしてみましょう。一眼レフを使う醍醐味の一つは「ボケ味」のある写真を撮ることです。しかし、雰囲気がいいからといって全部ぼかして撮らないように注意しましょう。なぜなら、背景がぼやけすぎてしまうと、どこで撮影したのか分からなくなってしまうからです。

子供の成長や子供との旅行など、その時点でしか残せない写真もあります。ぼかして撮る写真と背景も写っている写真をバランスよく撮影しておきましょう。

光の当たり方を意識する

 

カメラ上級者は、被写体にどの向きから光が当たっているか常に意識しています。そのため、「子供に対してどの角度から日光や照明が当たっているのか」について考えて撮影するのが、よい写真を撮るコツの一つです。

光の位置の種類は、全部で5つです。野外で立っている子供を正面から撮影するケースを考えてみましょう。カメラのほうから日が当たっているなら「順光」です。

逆に、子供の背中のほうへ日が射しているなら「逆光」で、真横なら「サイド光(側光)」となります。また、完全に順行でなくやや斜めなら「半順光」、同様に「半逆光」があるため押さえておきましょう。


順行での撮影は、正面に向けて日があたるので明るい写真が撮れやすく、失敗が少ないのがメリットです。一方、顔の凹凸が出にくいのがデメリットといえます。

この場合、真正面でなく半順行で撮影すると、顔に立体感が生まれるとともに柔らかい印象に変えられるでしょう。サイド光は、陰影のくっきりした強めの写真に適しています。なぜなら、顔に影ができやすく、髪の毛の影もくっきりしやすいからです。ただ、基本的に子供の写真としては不向きといえるかもしれません。

半逆光は、顔に当たる光にムラが出にくく、また背景を明るく撮れるのがメリットです。人物一般の撮影に合った撮り方といわれています。

 

ただし、オートで撮影すると顔が暗くなりやすいので、必要に応じて明るさを上げましょう。逆光は、子供の真後ろから光が射すので、ドラマチックな印象の写真を撮るときに用いられます。

 

例えば、赤ちゃんの後頭部に光があれば、後光が射しているような写真が撮れます。逆光は、半逆光以上に顔が暗くなりやすいので、明るさを大きめ上方調整するのがコツです。


 

写真のテーマ4つのマトリックス

 

子供の写真を撮る際には、大まかに「どのようなタイプの写真を撮りたいのか」について決めておくことが大切です。

写真のタイプを大きく分類すると「ポートレートまたはスナップ」「印象的または説明的」といった2軸に分けられます。ポートレートとは、「肖像」のことで人物が中心になっている写真のことです。

極端な例では、卒業アルバムの個人写真のようなものがポートレートといえます。子供のかわいい笑顔や印象的なしぐさを捉えた写真もポートレートです。一方、スナップは場面や状況にクローズアップした写真のこと。人が写っていることもありますが、あくまで状況や場面に焦点をあてて写している写真となります。

また、説明的な写真とは何をしているシーンなのかしっかりと分かる記録的要素が強い写真のことです。一方、印象的な写真とはフィーリングを重視したアートっぽい写真のことをいいます。

撮影をする前には簡単でもよいので、「どのタイプの写真を撮りたいのか」について意識しておきましょう。もし大事な場面や場所なら、家族がどのような写真を撮ってもらいたいか希望を聞いておくのもよいでしょう。特に、後から自宅に飾りたいほどの大事な場面を撮影する場合などは、意見が違っていては大変です。


また、旅行などではバランスよく、いろいろなタイプの写真を残すことも重要になります。例えば、観光名所では説明的なスナップ写真は欠かせません。そのうえで、印象的なポートレートなどを撮影しておけば、後で写真を並べたときにイメージが膨らみやすくなるはずです。

 

写真の加工技術は、いろいろあるので元データがあれば、後からある程度調整することもできます。例えば、スナップのなかから子供が写った範囲を切り抜けばポートレートらしくすることもできるでしょう。


このように2軸をうまく使い分けて4パターンの写真を意識して撮影すると味のある写真が撮れるでしょう。


 

 

スマホ撮影のテクニック

 

スマホは、一眼レフのように細かい設定はできません。ただ、スマホでもちょっとしたテクニックでよりよい写真を残せます。最低限やっておきたいのは、撮影の前にレンズをよく拭いておくことです。

 

ポケットやカバンに入れることが多いスマホは、思った以上に汚れています。また、一眼レフほど光を強く取り込めないスマホで明るい印象の写真を撮るには、できるだけ明るい場所を選び、なおかつ順光で撮影するのがコツです。室内ならば窓の近くなどできるだけ明るい場所を選びましょう。

 

暗すぎて撮影できない場合はフラッシュを使い、それ以外は使わないようにします。なぜなら、子供の顔だけでなく写真全体が平面的になってしまうからです。スマホの場合、多少暗くなってしまったりノイズが乗ってしまったりしても、フラッシュを使わないほうが肌の色合いなどが自然に写ることが多いといえます。

 

また、スマホでの撮影においてもピンボケ、ブレは代表的な失敗パターンです。できるだけ安定した姿勢で撮影しましょう。画面タップで、ピントを合わせることも忘れないようにします。タップをすると、自動的に明るさ調整もしてくれるため、室内や逆光の撮影時では特に欠かせません。

写真を飾るという選択肢

 

日本では、写真を写真立てに入れて飾るのが一般的です。リビングなどを数多くのおしゃれな写真立てで彩っている家庭もあるかもしれません。

しかし、せっかく一眼レフですてきな写真が撮れたなら、少し大きく引き伸ばして壁に飾ってみてはいかがでしょうか。

富士フィルムのウォールデコは、お気に入りの写真をパネル加工(額装)して壁に飾るスタイルのプリントサービスを提供しています。

印画紙には、高い濃度と彩度を実現したフジカラープロフェッショナルペーパーを使い、子供の肌の自然な質感や鮮やかな景色などをあますことなく表現。

また、インテリアに合わせてカジュアル、ギャラリー、キャンバスなど5つのパネル加工のスタイルを選択可能です。独自のエフェクト加工も選べるので、例えば少し寂しかった白壁をアーティスティックな雰囲気に演出するなどもできるでしょう。

テレビボードの上や玄関のスペースなどに写真立てが多くなってしまい「もっとセンスよく写真を飾りたい」と思っていた人にもぜひ試してもらいたいのが、ウォールデコの写真加工パネルサービスです。

サービスの利用は、すべてスマホでできるので、実店舗に足を運ぶ手間もかかりません。パネル加工してほしい写真をアップロードし、印画紙の種類や希望に応じてエフェクト加工などを選んで注文できるだけです。

事前に仕上がりイメージを画面で確認できるので、具体的なイメージを持って注文できるでしょう。注文した商品は「自宅」「最寄りのコンビニ」「写真専門店」で受け取れます。

もちろん、プレゼントとして贈ることもできるので、子供の写真をおじいちゃんやおばあちゃんへ贈ることも可能です。記念すべき写真を特別な形で思い出に残してみてはいかがでしょうか。


 

 

 

構図次第で今までとは全く違う写真も

 

子供の写真のクオリティは、構図やアングルなど基本的な知識を持つだけで劇的に変わります。

一眼レフで撮影する場合には、オート撮影だけでなく手動設定にも挑戦してみましょう。手動設定を効果的に行うことで、より理想に印象に近い写真が撮れるはずです。

本記事で紹介したテクニックなどを使って、かけがえのない子供の成長の軌跡や家族の歴史を写真に刻みましょう。

 

 

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