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映写機でしか見れない8ミリフィルムをデジタル化した

みなさん、「8ミリフィルム」をご存じですか? 1950年代〜1970年代にかけて、いわゆるホームビデオのように使われていた映像記録フォーマットで、リールに巻かれたフィルムの外観は、さながら"小さな映画フィルム"のようです。
しかし、これらのフィルムがいま、存亡の危機に瀕していることは、意外に知られていません。昭和の懐かしい風景を焼き付けた、かけがえのない映像をデジタル化する『8ミリフィルムの「DVDダビングサービス」』の最前線に迫ります。

撮影から50年以上…。
フィルムの劣化は想像以上に進んでいる!?

富士フイルムは、1965年に個人向けムービーフィルム「シングル8」を世に出して以来、50年近くにわたって8ミリフィルム事業に携わってきました。かなり歴史のある事業であるということは、当時撮られたフィルムもまた、経年劣化が進んでいることになります。

現在、8ミリフィルムの「DVDにダビングサービス」に送られてくるフィルムの状態について、富士フイルムイメージングプロテックに聞きました。

「8ミリフィルムの経年劣化は、当然ながら年々増加傾向にあります。弊社では、カビや反り(カーリング)、目切れ(フィルムの上下にある小さな穴が繋がってしまっている状態)の状態になっているものでもできる限り対応していますが、それでも処理不能で返却になるものが数%あります」

保存状態が良いものでも、カビやフィルム自体の劣化は確実に進んでいくそう。貴重な映像が見られなくなる前に、デジタル化の一歩を踏み出す必要がありそうです。

腰を上げればあっという間!
注文はあっけないほどカンタン

そうと決まれば"善は急げ"ですが、実際にデジタル化するために、ユーザーはどんな作業が必要なのでしょうか? 8ミリフィルムの「DVDにダビングサービス」を使ってみることにしました。Webサイトでフィルムの本数を確認して「注文」すると、数日後「サービスパック」と呼ばれる段ボール箱が送られてきます。箱を組み立ててフィルムを詰め込んだら、あとはコンビニなどから発送するだけ。

心配していた注文作業も、オンラインで拍子抜けするほど簡単に済んでしまいます。手元にフィルムさえあれば、注文の手間はほとんどかからず、あとはDVDにダビングされた映像が届くのを待つだけです。これなら実家に帰省した時など、少しだけ時間があれば、「懐かしい映像の救出」ができますね。

DVDで甦る、懐かしい世界。
それを支える画質へのこだわりとは?

DVDを再生すると、出てきたのはインデックス画面。シーンに分かれて表示されていました。

映像も、リビングの大画面テレビで見ても思った以上に高画質なのに驚き。当時の髪型やファッション、時代の空気感が伝わってきます。それもそのはず。デジタル化を行う際にも、富士フイルムが8ミリフィルム事業の中で培った技術が生かされているんだそうです。

「テレビ局で使用されている機材を使用し、"ダイレクト方式"で高画質にデジタル変換しています。映像を取り込む際には画面の端がなるべく切れないように画角調整を行い、画質・音質にも細かい調整をしています」(富士フイルムイメージングプロテック)

録画、編集作業はもちろん手作業。2つと同じものがない、大切な記録だからこそ、心を込めてデジタル化が行われているんですね。

「お客さまからお礼のお手紙やメールをいただいた時は、ミーティングでスタッフに共有させてもらっています。お客さまの喜びを励みにして、スタッフ一丸となってより良いサービスを続けていけるよう、取り組んでいます」と、富士フイルムイメージングプロテックのみなさん。

笑顔を生み、感動の涙を生む、8ミリフィルムの「DVDダビングサービス」。手元にフィルムが残っている方は、貴重な思い出が消えてしまう前に、デジタル化を検討してみてはいかがでしょうか?


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