スペシャル記事- vol.1

『写真整理をしてみようかな』と思ってもらえたら―。webマガジン『かぞくのきろく』ができるまで

2018/12/10

2018/12/10 TwitterFacebook

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「『とっておきアルバム』に出会ったとき、『これは発明だ!』と思いました」(吉村)

写真整理にまつわる様々な内容をお届けする、スペシャルコーナー。
第一回は、webマガジン『かぞくのきろく』制作のきっかけを、FUJIFILM営業推進部・吉村英紀さんとOURHOME主宰・Emiさんの対談を通してお届けします。

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Emi「吉村さんと出会ったのは、3年半ほど前。まだ私がマンションの1室で細々と活動していた頃に、わざわざ東京からお越しくださったんですよね」

吉村「写真整理を紹介されていたテレビ番組をきっかけにEmiさんのことを知って、著書やブログも拝見して、コンタクトを取らせていただいたんです。僕は、以前から、写真整理は写真業界の課題の1つだと思っていたんですね。というのも、写真を撮る機材はそろっている、プリントする方法も充実している―でも、その後のことに関しては、あまりフォローできていないと感じていたから。写真は大量にあるけれど整理するのは後回しになっている、という人が、とても多いんじゃないかと思っていたんです」

Emi「私も、自分自身が育児を始めてママ友たちと話す中で、『子どものアルバムをつくってあげたいのに、毎日忙しくて手をつけられない』と、写真整理に困っている人がたくさんいることを実感していました」

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吉村「Emiさんが紹介されていた『とっておきアルバム』に出会ったときは、衝撃を受けて! 昔からあるポケットアルバムに、毎月11枚の写真と1枚の育児カードを入れるだけでいい、という方法を考えられた。『これは発明だ!』と感動しましたね」

Emi「そんな(笑)。すごく簡単な方法なんですけど、そう言っていただけるのはうれしいです。私も、吉村さんのお話から写真への情熱を感じて……『何か一緒にものづくりをさせていただけたら』という気持ちが、どんどん膨らんでいったんです」

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「一人でも多くの方に『アルバムをつくってみようかな』と思ってもらえたらうれしいです」(Emi)

その後、2人は話し合いを重ねてプロジェクトを進行。
2017年にはアルバム「かぞくのきろく」が発売に。
そして今回、より多方面から写真整理をサポートするwebマガジン「かぞくのきろく」が公開となりました。

Emi「『とっておきアルバム』は、私が双子を授かったときに、育児と仕事を両立させながらでも続けられるようにと生み出したものなんです。自分のために始めた方法でしたが、メディアで紹介していただいたこともあり、予想以上の反響があって。『こんなに喜んでいただけるなら、もっと広めていきたい』と思うようになったんですね。著書の出版やセミナーの開催といった活動もする中で、『より多くの方に気軽に見ていただけるツールをつくれないかな』と考えていたときに、今回のお話をいただきました」

吉村「少し前までは、写真はデジカメで撮って、データを保存したりプリントを発注したりという作業はパソコンで行うことがほとんどだったでしょう。でも、お母さんたちにお話を聞いてみると、パソコンが苦手という人もいて、撮影後のことは放置されていたりお父さん任せになっていたり。それが最近は、スマホで撮影から発注まで、すべてができるようになってきた。やっと“お母さんのための写真環境”が整ってきたこのタイミングで、webマガジン、そしてアプリ『かぞくのきろく』の展開を、と動き出した感じでしたね」

Emi「実際に制作を進める上では、感覚的にいいと思うものを大切にしている私たちと、技術的に素晴らしいものを持っていらっしゃるFUJIFILMさんが、明確なコンセプトを共有できるように、何度も打ち合わせをして。育児中の方を中心に、ママさんたちにとって本当に必要な情報を、ポジティブな表現で伝えることになりました」

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吉村「今は、実際にEmiさんとご一緒できたことで、若い社員やその奥さんたちからもいろいろ反応があって、育児世代に響いていることを実感しているところなんですよ」

Emi「本当にありがたいです。私がOURHOMEで行っている活動は、すべて家族のコミュニケーションにつながるもの。写真整理も、その1つなんですよね。自分自身が10年間、『とっておきアルバム』をつくってきた経験を通して、写真やアルバムが家族の会話や暮らしを豊かにしてくれることは間違いない、とさらに確信を持つようになりました」

吉村「その通りですよね。昔は“写真=プリントして残すもの”だったけれど、今はただ残すだけならスマホや記録媒体に入れっぱなしでもいい。その一方で、やっぱりプリントした写真やアルバムがあるからこそ、いい時間やいい空間が生まれるというメリットは大きくて。そういう写真の価値の移り変わりみたいなものに、きちんと寄り添っていくことが、今後の課題かもしれません」

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Emi「ここで紹介している方法の全部を、そのまま実践してもらわなくてもいいんです。私にとっては、『写真整理をやってみようかな』『アルバムを作ってみたいな』と思ってくださる方が増えることが、1つのゴール。ここまで吉村さんをはじめ、たくさんの方のお力を借りて、素敵なwebマガジンをスタートさせることができたので、これからは私も読み応えのあるコラムを書いて、より内容を充実させていきたいです!」

吉村「Emiさんの提案はシンプルでありながら可能性を広げてくれるから、きっと多くの方に支持されるはず。ここで紹介している写真整理が、1つのスタンダードになれば、と思います。そしてゆくゆくは、育児中の方だけでなく、独身の方や年配の方、そして海外の方……どんどん広い世代や世界へと、アルバムづくりが浸透していくといいですよね」

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●プロフィール

吉村英紀
富士フイルム イメージングシステムズ株式会社 営業推進部 フォトイメージング戦略企画部需要創造・フォトプリントグループ所属。1988年、富士写真フィルム株式会社入社。産業材料の需給・計画業務や営業を経験した後、写真関連部門に異動。フイルム、写ルンです、チェキ、ネットプリントサービス等、国内マーケティングを担当。2015年より現職。

Emi
整理収納アドバイザー。OURHOME主宰。
大手通販会社で、8年間の企画職を経た後、2012年、独立。現在は、収納プランニング、各種セミナー開催、商品企画プロデュース、執筆活動など多彩に活動。著書に『シンプルだから忙しくてもずっと続く!子どもの写真整理術』(ワニブックス)他。
プライベートでは9歳になる双子の母として日々奮闘中。

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