今回ご協力いただいたのは、京都でグラフィック & WEBデザイナーとして活躍するHaruka Hommaさん。やわらかい雰囲気のおしゃれな写真と、かわいらしくもシンプルで洗練されたデザインが女性から高い支持を得ているデザイナーです。

そんなHarukaさんに「誰でも真似しやすいおしゃれなTシャツの作り方ってありませんか？」と相談したところ、2種類のデザイン案を出してくれました！

こちらが実際にHarukaさんが作成したTシャツ。素敵……！ どちらも落ち着いたデザインで、男性も女性も使いやすそう。お部屋のインテリアとして飾ってもおしゃれですね。

さっそく、デザインのポイントを伺います。

こちらのTシャツは空の写真を使用したデザイン。爽やかなブルーが、白いTシャツと相性抜群です。

「今までに撮った空の写真を集めて、デザインしてみました。『コラージュ（シンプル9コマ）』のテンプレートを使用してデザイン性を高めつつ、全体の色味をブルーに限定することで統一感を出しました」

何気ない日常の空を切り取っただけなのに、同じ被写体の異なる表情の写真が9つ並ぶことで、１つの作品として洗練された印象を受けます。

「カラフルな写真やデザインもかわいいのですが、色の数が多いと雑然とした印象になってしまうことが多くて難しいんです。なので、私は大体テーマカラーを決めて、その色に写真を合わせるようにしてデザインしています」

なんと、デザイナーになる前は金融関係のお仕事をしていたというHarukaさん。デザイナーとしての仕事を本格的に始めてからは、2年ほどしか経っていないそうです。だからこそ、デザインについては基礎を大切に、「欲張りすぎない」ことをモットーにしているのだとか。

「あれもこれもと要素を入れすぎると、整えるのが大変。まだまだ勉強中の身なので、あえて色や構図に制限を設けることでデザインを統一しています。これはデザイナーだけでなく、誰でもすぐに実践できて手軽におしゃれに見えるテクニックなので、ぜひ試してみてください」

このデザインは、他にも花や街並みなどの写真と相性がいいと思います、とのこと。確かに、ピンク色の異なる種類の花を集めたデザインや、グレーで統一した街並みのデザインなど、試してみたくなりますね♪

「好きな風景、好きなものをプリントして普段から身にまといたい、という方におすすめです。色の情報を減らすことで、被写体にこだわらず、かんたんにシンプルでおしゃれなデザインを作ることができます」

なるほど。確かにこれなら色を絞って写真を選ぶより自由度が高いですね！

「それから、１枚の写真を使ってデザインする際は、『余白』に気をつけると一気におしゃれ度がアップすると思います。やってしまいがちなのが、被写体の全体像を画面の中にすっぽり収めてしまうこと。悪くはないのですが、それよりも被写体の一部を画面外に見切れさせたほうがスタイリッシュに見えるんです」

今回の写真だと、椅子の下半分が見切れています。どこをメインで見せたいかを考えて、余白と構図を考えるのがコツだそうです。

「Tシャツのデザインは自由度が高いので、さまざまな色や構図を試して、お気に入りの1枚を作っていただいたらいいなと思います。今回紹介した被写体や色を統一する方法は、初めてデザインに触れるという方でも取り入れやすいと思いますので、ぜひ挑戦してみてほしいです」

ちなみに……
Harukaさんは「Adobe Lightroom」と「VSCO」というスマートフォン用の画像編集アプリを使用して色味の調整やフィルター加工を行っているそうです。使用したい写真の色味を調整すれば、どんな写真でもこのデザインを流用することができそうです。
フォトグッズの編集ソフトにも、写真の雰囲気を変えられる20種類の「フィルター機能」があるので、そちらを利用するのもおすすめです。

いかがでしたでしょうか？
ぜひ、Harukaさんのアドバイスを参考に、お気に入りの写真で自分だけのオリジナルTシャツづくりを楽しんでくださいね。