Emiのコラム- vol.29
<後編> “大人になった”子どもたちが、喜ぶ写真って?
「みつかる、私たち家族の“ちょうどいい”暮らし」をコンセプトにOURHOMEを運営する、Emiです。
前回、「日常を写真に残すことが、自分を認めることにつながっているんです」と話してくださったさちさん。
インスタグラムにアップされているお写真は、子どもたちの何気ない仕草や表情が切り取られていて、見ていてあったか〜い気持ちになります^^
けれど、さちさんは「インスタにアップしているのは、自分が好きだなと思う、自分のための写真であって、将来、アルバムに入れて子どもたちに残してあげたい写真とは別なんです」とおっしゃいます。
わたしはそれを聞いてびっくり! 思いもよらない考え方にたくさん出会えたさちさんへのインタビュー。後編の今回は「“大人になった”子どもたちが、喜ぶ写真って?」をお届けします。
子どもたちが大きくなった時に、好きな写真を選ばせてあげたい
「自分が好きな写真と、将来、子どもたちに残してあげたい写真は別なんです」というさちさんの言葉。
さちさん自身が好きとおっしゃる写真はとてもすてきなものばかりなのに、何が違うんだろう?と尋ねてみると「子どもたちが大きくなった時に、アルバム用に、そのときの気持ちで本当に好きな写真を選んでもらいたいなと考えているんです」とおっしゃいます。さちさんは、今はアルバムをつくらず、たくさん撮られている写真はパソコンに保存しているそう。
そして、子どもたちが大人になったときに、自分が好きだと思う写真を選んで、それをアルバムにしてあげたいと考えているとのことでした。
私は、子どもたちが生まれてすぐから、家族で1年に1冊のアルバムをつくってきました。写真はできるだけ早くプリントして、子どもの頃から何度も絵本のように見返してほしいなと、ずっと思っていたんですね。なので、【今はアルバムをつくらずに、大人になってから、好きな写真を選んでアルバムをつくってほしい】という発想は目から鱗! そんな考え方もあるんだ〜!と、とっても刺激を受けました。
大人になった自分が、うれしい写真って?
こちらは、さちさんご自身のアルバム。「私自身の子ども時代の写真で、今好きだなと思っている写真は、母や父、祖母や姉の愛情を感じられるものです」と、見せてくださりました。
「母が抱いてくれている私がかぶっている帽子に“さち”と書いてあるところとか、姉が抱っこしたり一緒に遊んでくれたりしているところとか、懐かしいおもちゃが写っているところとかが好きなポイントです」とお話しくださったさちさん。
知らない誰かが見たら、よくある家族写真なのかもしれません。でも、エピソードを伺うと、さちさんにとっては、家族の愛情が、あちらこちらから伝わってくる、かけがえのない写真なのですよね^^
さちさんと私は年齢も近く、実家のアルバムをひらけば、よく似た写真があります(婚礼ダンスの前の、折りたたみ座椅子とか〜!笑)。でも、さちさんにはさちさんの、私には私の、それぞれの家族のエピソードがぎゅっと詰まっていますもんね。
私は、子どもたちと一緒にアルバムに入れる写真を選んだりもするのですが、11歳となった今の子どもたちが選ぶ写真はたしかに、ピース姿や自分がかわいく写っている写真が多かったりします。
でも、大人になった子どもたちが好きだなと思う写真は、親やきょうだいが写っている写真や家族と過ごした家の風景など、家族の愛情が感じられる、何気ない日常の写真なのかもしれませんね。
どちらの写真の選び方、残し方が正しいというのではなく、親が撮りためてくれた写真を大人になってから、自分自身で選んでもらうというアイデアは、思い出がぎゅっと詰まった宝箱をプレゼントするみたいですごくいいな!と。
会話が聞こえてきそうな写真を残してあげたい
子どもたちが大人になってから選んでもらおうと考えている写真は、パソコンに「こどもたちへ」というフォルダをつくって残しているそう。
さちさんは日々写真をたくさん撮られていますが、その中から
- 会話が聞こえてきそうなシーン
- 子どもたちがよくしている遊び
- 好きなぬいぐるみやおもちゃ
が写っているものを選んでいるそうです。
また、「環境はどんどん変わってしまうので、今住んでいる場所や公園の風景も残しています」とも教えてくださいました。
私に新しい価値観をもたらしてくれた、「あえて今はアルバムをつくらずに、大人になった子どもたちに写真を選んでもらう」というさちさんの考え方。
これからもいろいろな人にお話を伺って、私がまだ知らない写真の魅力をたくさん発見していきたいなと思います^^!
●プロフィール
さちさん
小1の長男と5歳の長女の母。インスタグラムで子育てや暮らしなどについて発信中。最近は、いつかは離れてしまうきょうだいの様子を撮りためている。