Emiのコラム- vol.28

<前編>写真に残すのは“自分を認めるため”
きょうだいの日常を撮るお母さんに、お話を伺いました。

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2021/02/15

2021/02/15 TwitterFacebook

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「みつかる、私たち家族の“ちょうどいい”暮らし」をコンセプトにOURHOMEを運営する、Emiです。

「この方が撮られる写真、なんだか惹かれるな」と私がインスタグラムでフォローさせていただくようになった、小1のお兄ちゃんと5歳の妹ちゃんの日常を発信されているさちさん。

写真を投稿するようになったきっかけを伺うと、「思えば、専業主婦である自分を認めたかったからかもしれません」と意外な答えが返ってきました。

今回は、さちさんが写真を始めた理由や今の気持ちを伺いながら、私がさちさんの写真に惹かれる理由を考えてみました。

専業主婦の自分を、認められるようになりたい

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さちさんにお話を伺ったのは、2度目の緊急事態宣言が出されていたタイミング。オンラインでお話を聞かせていただきました。

さちさんは、2016年の秋にインスタグラムに投稿を始められたそう。
当初は「たくさんの方が見てくださることも、こんな風にEmiさんとお話する日が来るなんてことも、全く想像していなかったので、びっくりしています…!」と話してくださいました。

そんなさちさんに、写真を投稿するようになったきっかけを聞いてみると、「専業主婦である自分を、認めたかったからかもしれません」とおっしゃいます。

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さちさんが動画を見ながら作った、朝刊5冊分のごみ箱

専業主婦でいらっしゃるさちさんは、ある日仕事から帰ってきたご主人に「今日は何をしてたん?」と聞かれたそう。ご主人に悪意はなかったそうですが、家事も育児もいろいろなことをしたはずなのに思い出せず、何も“形”に残っていない…と落ち込んだのだとか。

「おねしょの布団を片づけたことも、大変だった食べこぼしも、子どもと一緒にごっこ遊びをしたことも、何も形として残っていない…。写真に記録するようになったら、自分で自分を客観的に認められるようになるかな?」と、日々の出来事を写真に撮り、それをインスタグラムにアップするようになったそうです。

残したいのは、自分の心が動いた瞬間

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どんなシーンを写真に残していらっしゃるのかを尋ねると、“心が動いた瞬間”に写真を撮られているそう。

これかわいいでしょ!とアピールする写真ではなくて、掃除が終わって気持ちがいいとか、子どもたちが仲良くすごしている姿がほほ笑ましいなとか、そんな日常の中で流してしまいがちな、何気ない瞬間を切り取られている。

お話を聞いて、私がさちさんの写真に惹かれるのは『自分が忘れかけていた、日常の大切なもの』を思い出させてくれるからなんだと気がつきました。

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さちさんの写真は、お子さんたちが幼稚園や小学校から帰ってきたあと、お昼過ぎから寝る前までの、日常のかけがえのない時間を切り取られていて。

私には今11歳の双子がいます。子どもたちが1歳半ぐらいから毎日18時ごろまで保育所に預けてきました。自分なりに仕事と子育てをやってきたことに後悔はないけれど、こんな時間も過ごしたかったな〜と素直にすてきだな、うらやましいなと思って、ずっと見させてもらっています。

ちなみにわが家の平日の写真は夜に撮ったものがほとんどで、パジャマ姿の双子ばかり(笑)。
それも、帰宅してすぐにお風呂に入る、わが家らしい思い出なのかもしれませんが^^

今自分がいる小さな世界は、大切なもの

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大好きなアイドルにオンラインで会う前に、髪を整える姿がかわいい^^

さちさんは、写真を残すだけでなく、たくさんの方から寄せられるコメントにも力をもらっているとおっしゃいます。

同世代の子育てをされている方、過去に同じような悩みを持っていた方など、いろいろな立場の方がコメントをくださることで、さちさん自身が元気をもらったり励まされたり。そして、それが別の誰かに届くこともあり、ふつうの専業主婦である自分の発信が循環していく喜びを感じていらっしゃるそう。

「日常を写真に残して発信することで、今自分がいる小さな世界は大切なものなんだと気づかせていただいています」というさちさんの言葉に、写真がきっかけで、世界は大きく広がるんだと改めて感じました。

先日お話を伺った、インスタグラムの写真がきっかけで自分のお店を持つようになったハルさんもそうですね!)

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私が大好きな、妹ちゃんの写真^^

何気ない日常を写真に残すことが、自分を認めることにつながることを教えてくださったさちさん。

後編は、私に新しい価値観をもたらしてくれた、さちさんの「大人になった子どもたちに残してあげたい写真」をお届けします。

●プロフィール

さちさん

さちさん

小1の長男と5歳の長女の母。インスタグラムで子育てや暮らしなどについて発信中。最近は、いつかは離れてしまうきょうだいの様子を撮りためている。

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